こんな疑問を持たれて、当記事にたどり着いた方も多いかと思います。
当記事では、プリントオンデマンドの意味、メリットデメリット、評判やレビュー、従来の出版方法との比較など、プリントオンデマンドに関する全てを網羅している記事となります。
きっと有益な情報をご欄頂けるかと思います。
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プリントオンデマンドとは?(POD=Print On Demand)
まずは、プリントオンデマンドとは、どのような意味なのかを御覧頂きましょう。
プリントオンデマンド(POD)
発注者の注文に応じて、少数の必要な印刷物を必要な分だけ、スピーディーに印刷できるサービスの事である
そもそも印刷というのは、少数部数で発注すると、1冊辺りの単価がアップしてしまう事はご存知かと思います。
その1冊辺りの単価を抑えながらも、少数の必要分のみ印刷できるこの仕組みは、かなり画期的ですよね?
このプリントオンデマンドの仕組みを一番うまく活用しているのがAmazonであり、購入読者の注文に応じて紙の書籍を1冊単位で印刷・出荷・配送できる仕組みを構築しております。
本来、紙の書籍を出版するまでの流れというのは、下記のような流れで進んでいきます。
(参考記事:自費出版の費用や相場を徹底解説)
上記の従来の流れですと、返品や在庫負担が、著者や出版社にとってデメリットなのですが、そのデメリットを全て解決してくれるのが、プリントオンデマンドの仕組みなのです。
以下がプリントオンデマンドの仕組みを、図に現わした状態となります。
流れが、かなりスマートになっていますよね?
下記で、もう少し解説していきます。
紙の書籍なのに在庫を抱えなくて良い
冒頭でも解説してきた通り、先に刷り出して在庫を抱えるのではなく、ネット書店に出版データを掲載し、注文があってから刷り出しを行い、配送後、手元に届く流れとなっている為、無駄な在庫を抱える必要がありません。
たまに、出版した社長様にお会いした時に、本をもらえたりすることはありませんか?
それは、社長様のもとに書籍の在庫がある状態で、そこに在庫コストがかかっている可能性が極めて高いのです。
注文されてから最短翌日に届く
アマゾンのプリントオンデマンドでは、注文されてから最短翌日に手元に届きます。
従来と同水準の価格設定が可能
1冊単位で受注生産するのであれば、販売価格がグッと上がってしまうのでは?と懸念される方がいらっしゃるのですが、類書と同じく、同水準で設定する事が可能です。
但し、場合によっては、多少高くなってしまう事もあるので、その場合は工夫が必要です。
プリントオンデマンド(POD)の仕様を紹介
ここまで、プリントオンデマンドの概要をお伝えしてきたのですが、ここからは、プリントオンデマンドの仕様についてお伝えできればと思います。
画期的な仕組みでメリットを享受できる分、今の技術ではどうしても対応できない事もあるので、頭の中に入れておきましょう。
ハードカバーではなく、ソフトカバー(ペーパーバック)である
従来の書籍と一番違いがわかりやすいのが、プリントオンデマンドの表紙はソフトカバーであるという事です。
(プリントオンデマンドでは、ソフトカバーもしくはペーパーバックのどちらかで呼称されます)
実際にどのように違うのか、下記の写真で確認してみましょう。
[ 掲載書籍 ]
左:ワーク・ルールズ!
右:甘えとストレス (Book Trip)
上の写真のように正面から見る分には、あまり違いは見受けにくかと思います。
今回、比較対象にした書籍である黄色の本はページ数がかなり多い為、より重厚感が増してみえますが、注目して頂きたいのは、表紙の厚みです。
黄色の書籍であるハードカバーとピンクの書籍であるソフトカバーの厚みを比較すると、目視ですが2倍~3倍ほどの違いがあるように見受けられます。
但し、ソフトカバーの表紙を手で触ってみると、ペラペラと薄っぺらいといった印象ではなく、少し厚みがある中で、しなやかさがある印象を受けます。
ハードカバーだと、このしなやかさは一切ないですが、ガッチリと硬く、少しの衝撃にはビクともしない印象です。
この表紙の厚みを気にされる方は、プリントオンデマンドには不向きかもしれません。
表紙はフルカラー対応
写真を御覧頂いてわかるかと思いますが、プリントオンデマンドの表紙は、従来と同じようにフルカラーで対応可能です。
但し、オンデマンドの特徴として、印刷方式が違う為、色味や発色については従来の書籍より見劣りする部分があります。
気にならない方は、全く気にならないと思いますが、こだわりが強かったり、デザインやカラーに知見がある方であれば、気になる方もいらっしゃるかと思います。
ページ色はカラーも対応
プリントオンデマンドですごいのが、ページ色がカラーでも対応できる事です。
実際にこちらも写真を御覧頂く方がわかりやすいと思うので、下記の写真をご覧ください。
[ 掲載書籍 ]英語コーチング (Book Trip)
上記のように、本にしたいコンテンツによってはカラーで対応する事ができ、一気に見やすくなります。
これがオンデマンドで出来るなんて画期的だね
受注生産で、ページ内をカラーで印刷した場合でも、製本・発送から手元に届くまで最短翌日であるアマゾンの仕組みには、本当にビックリです。
ページをカラーにした場合、紙質が変わる
写真からみてもお分かりかもしれませんが、ページをカラーにした場合、ページ素材がツルっとした印象の仕上がりになります。
これはカラーページに該当するページのみではなく、全ページに適用されます。
なのでカラーを希望する場合は、全ページがカラー専用素材になる事を、事前に理解しておきましょう。
プリントオンデマンド(POD)の7つのメリット
プリントオンデマンドについての概要や仕様など、解説させて頂きましたが、ここではプリントオンデマンドにおける7つのメリットをお伝え致します。
先程の解説内容と重複する部分もございますが、メリットとしてまとめてご紹介致しますので、復習も兼ねてご欄下さい。
❶無駄なコストを先出しせずに済む
プリントオンデマンドのメリットとして、一番大きいのが無駄なコストを先出しせずに済む事です。
今現在、出版されている書籍の大半がそうですが、出版戦略として売れる部数を見込んだ冊数を印刷にかけます。
これが売り切れれば良いですが、予想を外して売れなかった場合は在庫扱いになります。これが無駄に繋がってしまうコストとなるわけです。
プリントオンデマンドの方法を活用できれば、必要な冊数を必要なタイミングで印刷・発送する事が可能である為、一切の無駄が発生せず、これまで印刷会社に支払っていた先出しコストが必要なくなります。
❷紙の書籍なのに在庫を抱える必要がない
コストの次に大きなメリットなのが、在庫負担がない事です。
どんなビジネスでも、在庫はかかえるものであり、在庫負担が企業経営に与える影響はとても大きいものです。
この在庫を、商業出版であれば出版社もしくは著者が負担し、自費出版であれば、100%著者が負担する事になります。
これまでの時代であれば、出版で在庫を抱える事は、当たり前とされてきたのですが、インターネットが普及した現代では、在庫を抱える方法を選択しなくても出版する事が可能になっているのです。
❸出版後の改訂が低コストで済む
プリントオンデマンドは、電子出版的な機能を兼ね備えている為、改訂コストを低く抑える事が可能となっております。
例えば出版後に、環境の変化により、原稿データを修正しなければいけないケースが発生したとします。
従来の出版方法ですと、「原稿データの修正」→「改訂版完成」→「印刷会社へ改訂版の発注」→「書店販売」となり、前もって売れる見込みを立てた冊数を印刷する必要があります。
その点、プリントオンデマンドでは、「原稿データの修正」→「改訂版完成」→「ネット書店に改訂版として再アップ」の流れを踏むだけで、改訂版として再出版可能となります。
この流れを実現できた事で、印刷会社へ改訂版依頼するコストが、ほぼほぼ浮いてくる事になります。
❹著者には印刷費用の負担がない
よくある質問として、出版する度に印刷費用を負担しなければダメなんじゃないの?とご質問頂きますが、結論としては、著者が印刷費用を負担する必要はありません。
なので、ひとまずご安心ください。
基本、プリントオンデマンドによる印刷・製本・発送などにかかる必要経費は、販売価格より差引きされる形となる為、著者による負担が必要ないのです。
なので、改めてご安心下さい。
❺絶版・廃版にならないので半永久的に残す事ができる
プリントオンデマンドは、ネット書店にて掲載している出版データより、注文後、受注生産される仕組みである為、データが掲載され続ける限り、出版可能な状態となります。
従来では、印刷会社にて刷り出した冊数しか、後世に引き継がれませんでした。
となると、一生懸命時間をかけて書き上げた書籍だとしても、300冊の印刷なら300冊のみが後世に引き継がれる形となります。
その点、プリントオンデマンドでは、データさえあれば、ネット書店が在り続ける限り、ずっと出版されている状態となります。
❻絶版書籍を再出版する事が可能
出版後に改訂版として、再出版できる事は先程お伝えしたのですが、出版後、出版社が潰れたり、増刷できなくて廃版や絶版となってしまっている書籍を、プリントオンデマンドであれば、再出版する事が可能です。
もちろん権利が全て著者に帰属されている前提となりますが、それさえクリアできていれば復刻できるのです。
復刻できる可能性があるって事だね!すごい!
❼電子書籍で出版した作品を紙の書籍として発刊できる
kindleダイレクトパブリッシングといって、Amazonで手軽に電子出版できるサービスがあるのをご存知な方は多いとおもいます。
その電子出版したデータがあれば、多少手を加えて、プリントオンデマンドで紙の書籍として出版する事が可能です。
さて、ここまで7つのメリットを解説させて頂きましたが、こんなにもメリットがあると、誰にもわからないような隠れたデメリットがあるんじゃないの?と怪しんでしまいますよね?
もちろん従来の方法と比べて、メリットは多いのですが、デメリットもございますので、下記でしっかり確認しておきましょう。
\ プリントオンデマンドならBookTrip /
プリントオンデマンド(POD)の4つのデメリット
ここでは、従来の方法と比較した場合のプリントオンデマンドのデメリットをお伝えします。
ページ色がカラーの場合、ページ単価が高くなる
モノクロのページ単価とカラーのページ単価では、3倍程、単価が変わってきます。
単価が変わってくると、自ずと販売価格に影響してきます。
カラーページの挿入が多ければ多い程、販売価格が乗算的に増加するという事ですね。
但し、カラーページとして印刷されているページのみが単価アップの対象となる為、全体で20ページ程度のカラーページを挿入するのであれば、類書と同水準での販売価格を維持できる可能性が高いです。
表紙はソフトカバーでしか対応できない
先程もご紹介した通り、表紙はソフトカバーが基本となります。
オプションで、表紙カバーを付けれるなど別サービスを付与できるものもありますが、基本はソフトカバーと理解しておきましょう。
また、帯も同様で基本的には付ける事ができません。
なので、先程のピンクの書籍のような帯封なデザインであれば対応する事は可能となっております。
書店には並ばない
プリントオンデマンドは、基本ネット書店での掲載となる為、書店には並びません。
但し、出版しているコンテンツの販売部数の売れ行きが良かったり、社会的なニーズが高まって売れる見込みが立ちそうな場合は、既存の出版流通の仕組みに則って、書店販売することもございます。
書籍に価格記載されない
アマゾンのプリントオンデマンドでは、書籍自体に価格記載される事はありません。
これはアマゾンの規約となる為、変更することはできないのです。
但し、弊社で扱っている別のネット書店であれば、下記写真のような形で、価格記載する事が可能となっております。
上記のように、価格表示やバーコードの記載がある事で、購入読者の方に、従来の書籍とあまり遜色なくご欄頂く事が可能です。
プリントオンデマンド(POD)と印刷会社との条件比較
これまでプリントオンデマンドについての概要~メリットデメリットをお伝えしてきましたが、他の条件と比較する方が、よりメリットやデメリットがわかりやすいかもと思い、今回は印刷会社との条件比較を表にしてみました。
参考程度にはなってしまいますが、下記をご覧ください。
条件 | POD | 印刷会社 |
---|---|---|
最低部数 | 1冊~ | 300冊~ |
表紙カバー | なし | あり |
本文カラー | モノクロ/カラー対応 | モノクロ/カラー対応 |
在庫 | なし | あり |
品質 | ペーパーバック | 上質 |
費用 | リーズナブル | 高コスト |
最低部数&表紙カバーの比較
印刷会社へ依頼する場合、どうしても最低ロット数が条件に組み込んできます。
表紙カバーありの場合で、300冊程が最低ロット数として表記載しているのですが、もう少し少ない部数での発注も可能ではあります。
但し、その場合は、1冊辺りの単価が高くなるので、結果的にはあまり変わらないかもしれません。
在庫負担
次に、何度もお伝えしてきている在庫負担ですね。
300冊の場合、どのように配りたいのか、どのように販売して在庫を減らしていくのかは、事前に戦略を練っておく必要があります。
品質
印刷会社へ依頼する際の良い所は、”紙質を拘れる事” が最大のメリットかと思います。
但し、紙質に拘れるのと、裏腹にかかってしまう費用は高くなってしまいます。
リーズナブルに済ませたい方はPOD、見栄えを気にする方は印刷会社
比較表から見てお伝えできる結論として、体裁をあまり気にせず費用を抑えて、将来的に残しておきたいのであれば、プリントオンデマンドを選択する事をおススメ致します。
費用が多少高くついても、拘りを強くもち、書籍の体裁にも気を配りたい方は、印刷会社を経由する出版方法をおススメ致します。
プリントオンデマンド(POD)に関する評判まとめ
次にプリントオンデマンドに関する評判や感想を下記にまとめてみましたので、ご欄下さい。
まずは感想から。
1人で本を作るのは想像以上に大変
良く聞く声として、一番多いのが、本を作るのは本当に大変という感想です。
これはプリントオンデマンドに限った事ではないですが、1人で手軽に出版できるのが売りであるプリントオンデマンドの仕組みとは裏腹に、感想意見が多い為、記載させて頂きました。
一度チャレンジしたけど挫折してしまった著者さまからの問い合わせが、弊社にも数多くあるのは、上記の理由からだと感じます。
実際、本を作る場合は、以下の工程を必ず踏みます。
▶ 出版企画 → 執筆 → 編集 → 校正 → 推敲 → ページレイアウト → 表紙作成 → 入稿 → 販売
細かな作業を除いても、上記の流れは必ず実施する事になるのですが、この流れをシステムの力を活用したとしても、1人でやり切るには、かなりの労力と時間が必要となります。
次はレビューをまとめてみました。
評価: 4自身で書き貯めていた小説をプリントオンデマンドにて出版しました。
やはり紙で出版できるのは嬉しいものですね。
ただ、ペーパーバックなので多少見劣りはするが、それでも形にならないよりかは、幾分もましかな。
評価: 4.2ずっと書き貯めていた小説をどのように出版するか迷っていました。
そんな時、このプリントオンデマンドの方法を知って、「これならできる!」と意気込んで後は一気に書き上げて完成までノンストップで進める事ができました。
長年眠らせていたものが、形になるのは、なんとも言い表せない感動を体感できました。
評価: 3.8普段マンガを趣味として描いており、同人イベントにもよく参加していた所、知り合いがプリントオンデマンドの方法で、同人誌として発行していました。色々、話しを聞かせてもらい、自分にも可能そうだと感じたので取り組んでみました。
はじめてだったので、全てに納得いっているワケではないですが、知り合いの現物を事前に確認していたので、違和感なく利用する事ができました。
手軽なオンデマンド方法で出版しやすい時代に
ここまでプリントオンデマンドについて、様々な情報をお伝えさせて頂きましたが、プリントオンデマンドは、改めて、現代に合った出版方法であると感じます。
但し、本を作りあげるには、いくつものハードルがある事は忘れてはいけません。
最後に本作りについて、少し解説しておきたいと思います。
原稿完了後が手軽になっただけで、原稿完了するまではいつの時代もひと手間必要
プリントオンデマンドの方法が画期的である事は、十分ご理解頂けているかと思いますが、出版する為には、原稿がないと話になりません。
どのような書籍を出版したいのかは、企画書を通じて構築していきます。
企画書を作るだけではダメで、その後、本の設計図を作り、そこから初めて執筆が始まります。
家を建てる時、いきなり適当な場所に木や鉄骨を立てたりしないですよね?
まずは設計図を作って、細かな箇所の長さや俯瞰図を完成させた上で、ようやく着手しますね。
本も同じように設計図を作るところから始める事で、執筆最中に無駄な迷いを生む事なく、執筆を進めていくことが可能です。
出版企画について、もう少し詳しく知りたい方は下記記事を御覧ください。
関連記事:本の出版企画書の考え方を徹底解説|企画に必須な5大要素とは?
BoookTripでは豊富なネット書店で販売可能
BookTripでは、Amazonだけではなく、honto、楽天Books、三省堂オンデマンドにて出版可能です。
販売先が多くある事で、読者に見て頂ける可能性がグッと高まります。
本をネットで買う時に
アマゾンは利用していないけど、楽天は利用している。
楽天は利用していないけど、hontoを利用している。
などなど、各会社に登録しているアカウント状況やポイントの活用方法によって、みなさんが利用されている会社が多様に分散されている事実があります。
極力、どのような環境の方でもご利用いただけるよう、上記の販売先を準備しております。
まとめ
プリントオンデマンドについて、わかりやすさを重視して解説させて頂きましたが、ご理解頂けましたでしょうか?
BookTripでは、これまで300名様以上の企画作りに携わらせて頂きました。
一般向けの企画、専門家向けの企画、写真集やぬりえなど、幅広く対応してきたノウハウがございます。
もし、プリントオンデマンドの方法を活用した書籍の出版をご検討しているようでしたら、まずはどのような書籍作りを検討しているのかを、ぜひBookTrip(ブックトリップ)までお問合せ下さい。