※商業出版を目指す方向けの記事ではありません。
当記事は下記のような悩みがある方向けの記事となります
▶時間がないけど、仕事のツールとして本を出版したい
▶本の出版企画書の考え方を詳しく知りたい
他の記事では記載されていない事も、いくつかご紹介しておりますので、本の企画の考え方について網羅的に知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
本を出版する上で、なぜ企画書を作成する必要があるのか
みなさんは、そもそもなぜ企画書を作成すべきか、しっかりと理解されていますでしょうか?
❶アイディアを忘れない為にも、まずは頭の中の情報をノートやパソコンに書き出そう
❷考えている事を書き起こして明確にできる感覚に楽しさを見出そう
本の出版企画書を作成していく上での必須な5大要素
考えている事をヒトは忘れてしまうので、本の執筆を始めていくに辺り、なにかに残していかなければいけない事は、上記で理解いただけたかと思います。
その “なにか” というのが企画概要になります。
企画概要の考え方について、順を追って解説していきたいと思います。
ここから記載する情報は、弊社独自の考案方法となるので、あくまで参考程度に留めて下さいね。
【5大要素1つ目】出版する目的
企画を考案する上で一番重要視する点として「出版する目的」が挙げられます。
なぜ本を出す必要があるのかを考えてもらうと、以下の3つのどれかに該当するかと思います。
❶ ブランディング(考えや知見を知ってもらいたい、自身or会社orサービスor商品などの広報、信用/信頼の獲得、集客など)
❷ テキスト(講座や研修などで使えるようなテキスト)
❸ 知見のまとめ(エッセイのような形で、これまでの知見を後世に残しておきたい)
上記3点の中で、どの項目が、目的として一番強いのかを自身で一度考察してみましょう。
ここで重要な視点としては、1年~2年後の目標や予想できる展開を想定した上で決める事が大切です。
例えば、
あなたが、1年後に政治家になるという目標を掲げているとしましょう。
選挙活動の際に、どのような人なのかを伝えるには❶もしくは❸のような本があると、一般の方に、ダイレクトに伝える事が可能となります。
にも拘らず、もし❷のテキスト本を作ってしまったとしたら、選挙活動に有効的なツールには成り得ないのはご理解頂けますでしょうか?
このように、将来的に目標としている事、もしくは予想できる展開に合わせて、出版する目的を決める事が一番はじめに行う事となります。
【5大要素2つ目】コンセプト
5大要素の2つ目として「コンセプト」が挙げられます。
これは、読者に対して一番コアに伝えたいメッセージは何か?を考えます。
仮に、先程の政治家になる例えとして❸の目的(知見のまとめ)で進めていく場合、あなたは、どのようなメッセージを社会に伝えたいでしょうか。
一度、15秒ほど考えてみてください。
(少し間を空けます)
なにか一つでもあなたなりのメッセージは浮かびましたか?
ここでは、あくまでコンセプトづくりにおける考え方の解説なので、正解不正解はありません。
実際、下記のようなメッセージが近いのではないでしょうか。
- 今の日本を変えたい
- なぜ政治家として生きたいのか
- これからの地方の在り方
ご覧頂くとわかる通り、キャッチコピーのようなカッコよさなどは、微塵も感じないですよね。
コンセプトを考える上で重要なのは、カッコよさやキャッチさなどは必要なく、ピュアに伝えたい事がコンセプトに成り得ます。
上記の考え方を参考に、一度、なにを伝えたいのか、考えてみてください。
関連記事:「コンセプト」とは?|はじめての出版企画書STEP2
【5大要素3つ目】読者ターゲット
5大要素の3つ目は「読者ターゲット」が挙げられます。
ここでは、どんな方に伝えたいメッセージ(コンセプト)を届けたいのか?を考えます。
これまで同様、あなたが政治家になる例えとした場合、下記の企画概要で読者ターゲットを考えていくとします。
<企画概要>
出版する目的:❸知見のまとめ
コンセプト :これからの地方の在り方
この場合、あなたはどのような読者ターゲットを想定しますか?
読者ターゲットを考えていく場合、一番読んでもらえそうな年代、性別、生活環境などを想定して考えていきます。
ここでは、下記のような読者をメインターゲットとして設定致します。
<読者ターゲット>
年代 :35才〜50代の世代
性別 :男女
生活環境:地方で子育て真っ最中の夫婦、子供が手離れした地方在住夫婦
このように、どのような方向けに届けたいのかが決まってくると、企画概要として少しづつ固まり始めた状態です。
【5大要素4つ目】ベネフィット
5大要素の4つ目は「ベネフィット」が挙げられます。
ベネフィットとは、この本を読者が読んだ時に得れるメリットの事を挿します。
ベネフィットを考察する前に、企画概要をおさらいしておきましょう。
<企画概要>
出版する目的:❸知見のまとめ
コンセプト :これからの地方の在り方
読者ターゲット:地方在住で子育て真っ最中の夫婦、地方在住で子供が手離れした夫婦
この企画で言うベネフィットは、以下が考えられます。
- 人口減少する日本のこれからの地方の在り方を知る事ができる
ここで、重要な考え方として、どのような内容の本であれば手にとって読みたいと思ってもらえるのか?を客観視する事です。
このベネフィットが、客観的ではなく独りよがりになってしまうと、著者の日記と変わらないものになってしまうので、ターゲット読者にメリットがある内容がなにかをしっかり考察し設定してみましょう。
関連記事:「ベネフィットの意味とは?」はじめての出版企画書STEP4
【5大要素5つ目】肩書き
最後は、5大要素の5つ目として「肩書き」が挙げられます。
よく本の表紙を見た時に、著者の名前の上に小さく、肩書きが記載されているのをなんとなく見かけた事はございませんか?
タイトル:「甘えとストレス ― 相手への「甘え」に気づけば、ストレスは消える!
著者 :土江 正司
肩書き :臨床心理士
上記は、弊社から出版している書籍なのですが、著者である土江様は臨床心理士である為、著者の見せ方として“臨床心理士”という肩書きを記載しています。
読者の方からすると、この表紙を見た時に、まずタイトルである“相手の「甘え」に気づけば、ストレスは消える”を見ます。
その際、ココロの中では、
- 甘えに気づけばストレスが消えるってどうゆうこと?
- ストレスが消える方法ってなに?
上記のようなココロの声が生まれ、中身が気になり始めます。
この時に読者は、ほぼ同時に著者名と肩書きを無意識に認識し、臨床心理士という国家資格を持っている先生が書いているので信用できそうという判断を、脳の中で瞬時に処理しているのです。
この肩書きが、本の内容に対する信用度に少なからず影響し、読者が読み進めていく間は、ストレスの専門家が書いている内容であると理解しながら読み進める為、とても重要な要素となります。
あなたが政治家なる例えとして、ここでは以下の肩書きで設定するとします。
- 肩書き:地方再生コンサルタント
出版企画概要にさらにあると良い項目
ここまでの企画概要をまとめると以下になります。
<企画概要>
出版する目的:❸知見のまとめ
コンセプト :これからの地方の在り方
読者ターゲット:地方在住で子育て真っ最中の夫婦、地方在住で子供が手離れした夫婦
ベネフィット:人口減少する日本のこれからの地方の在り方を知る事ができる
肩書き:地方再生コンサルタント
上記の企画概要に加えて、追加であった方が良い項目をお伝えします。
企画背景/企画意図
まずは、企画背景/企画意図です。
なぜ、この本を書こうと考えるに至ったのかを記載します。
あなたが政治家になるという例えをもとに、企画背景/企画意図を記載します
あくまで例えであり、考え方の解説となるので、下記の内容は参考程度に留めて下さい。
<企画背景/企画意図>
▶︎日本は超高齢化社会という急速な変化に突入している
▶︎人口減少による国内市場の縮小
▶︎労働人口の減少による成長力低下
▶︎地方の過疎化対策×若い世代の誘致
▶︎地方再生コンサルタントとして約10年ほど地方に携わってきた成功事例をもとに、政治家として地方再生に取り組み、これからの地方の在り方を発信したい
上記のように、企画背景/企画意図が追加であると、企画概要に著者の色がつき始めます。
仮タイトル
次に仮タイトルです。
あくまで仮となるので、考えれる範囲で記載しましょう。
企画概要を考える時点では、タイトル考察できる範囲に限界があります。
原稿を執筆するプロセスがあり、内容が完成することで、魅力的なタイトルづけを実施できるのです。
今回は下記のような仮タイトルを決めておくとします。
<仮タイトル>
メインタイトル:自分たちで作り上げる地方空間
サブ:止まらない人口減少に一石を投ずる
類書との差別化
次に、類書との差別化できるポイントがあれば記載します。
今回の企画概要の出版する目的が、❸知見のまとめとなり、類書との差別化を考察する必要性がない為省きますが、類書では、どのような内容で記載されているのか、事前に把握しておく事はとても重要です。
類書の相場を知る事で、類書に記載されていない視点や自分の強みや弱みが見えてきます。
追加で考察していて損はないので、しっかり差別化を見出しましょう。
企画概要まとめ
ここまで企画概要の考え方に関する事例を記載させて頂きましたが、イメージが湧きましたでしょうか?
この記事を読むだけではダメで、しっかり頭の中の情報を吐き出しながら、まとめていく作業を実施してみましょう。
<企画概要まとめ>
出版する目的:❸知見のまとめ
コンセプト :これからの地方の在り方
読者ターゲット:地方在住で子育て真っ最中の夫婦、地方在住で子供が手離れした夫婦
ベネフィット:人口減少する日本のこれからの地方の在り方を知る事ができる
肩書き:地方再生コンサルタント
<企画背景/企画意図>
▶︎日本は超高齢化社会という急速な変化に突入している
▶︎人口減少による国内市場の縮小
▶︎労働人口の減少による成長力低下
▶︎地方の過疎化対策×若い世代の誘致
▶︎地方再生コンサルタントとして約10年ほど地方に携わってきた成功事例をもとに、政治家として地方再生に取り組み、これからの地方の在り方を発信したい
<仮タイトル>
メインタイトル:自分たちで作り上げる地方空間
サブ:止まらない人口減少に一石を投ずる
<類書との差別化>
今回は記載なし
本の出版企画考案につまづいてしまう方の典型的な3つの特徴
ここまで企画概要の考え方について、記載してきましたが、上記の参考をもとにうまく考案できる方とできない方がいます。
企画考案につまづいてしまう方には共通の特徴があり、誰にでも該当してしまう可能性が高い為、気になる方はぜひご覧ください。
考えすぎて時間だけが過ぎてしまう
まず一番よくあるケースが、色々考えすぎて時間だけが過ぎてしまうパターンです。
考察する事はとても大切な事なのですが、考察するだけではダメで、考察→書き出し→書き出した内容について再度考察→ブラッシュアップといったステップで進めていく必要があります。
冒頭でも説明した通り、人間は忘れてしまう生き物なので、頭の中だけで考えを巡らせ、時間だけが経過し、次の日に忘れてしまっては元も子もありません。
なので考えた事は、なんでも良いのでしっかりメモに残しておきましょう。
伝えたい事がありすぎて、考えがまとまっていない
これもよくあるのですが、あれもこれも伝えたいという考えで、まとまっていないパターンです。
この場合は、まず伝えたい内容を全て書き出し、その中で優先順位づけを行っていく必要があります。
1時間でも良いので、誰にどんな事を伝えたいのかを考察して見てください。
出版企画考案にかける時間が確保できない
これもよくあるのですが、そもそも企画について考える時間すらないという事です。
目先のタスクが膨大にあり、出版には取り組みたいが、出版よりも優先順位が高いタスクが多く、取り組めていないパターンです。
また時間が少し確保できるというタイミングで、いざ企画考案に取り掛かってみても、なにからどう手をつけて良いのかわからず、時間だけが過ぎて行き、結果、優先順位がまた下がる。。といった負のループに入ります。
この打開策としては、強制的にできる環境を準備する事が一番手っ取り早いです。
▶︎相談に乗ってくれそうな出版社に相談
上記のような感じで、強制的に環境を準備する事で、物事がグッと前に進みやすくなりますので、つまづいてしまう方はぜひお試し下さい。
本の出版企画考案をプロと一緒に作成できる!?
さて、ここまで企画考案の具体的な方法や、考案につまづいてしまう対策など、詳しく解説してきましたが、いくつか参考になる部分があったのではないでしょうか?
企画考案について、ここまで記載されているページは、他では中々ないと思います。
弊社では、本を出版するというのは、なんとなく出版するのではなく、戦略的に行うPRであると理解する事が大切だと考えています。
BookTripでは、著者様から費用を頂戴した上で書籍作りを行っています。
“なぜ本を出版するのか” を最重要項目として追及し、「なんとなく出版したい」⇒「〇〇する為に出版する」という戦略を構築し、「本」というツールを有効活用して頂くサポートに対し、フィーを頂戴しております
(料金プランについてはこちら)
これまで300名様以上の下記の悩みを抱えた著者様の出版企画に携わってきました。
- 時間がなく、出版に中々取り組めなかった
- 昔考えてみた企画書はあるけど自信がない
- 出版には興味があるけど、タイミングが来た時にと考えていた
- 企画の考え方って難しそうと身構えていた
日常での生活やお仕事で、日頃、中々時間がとれない著者様が大半であり、その中で1人で出版企画を考案する事は、非常に難易度が高い至難の業でもあります。
これができる方は、そもそも作家に向いている方ですので、問題ありませんが、なんらかの理由で難しいと感じている方は、ぜひ一度プロである弊社までご相談してみて下さい。
きっと1人では見えなかった視点や施策など、決して他社ではマネできないコミュニケーションや考え方をお伝えできます。
最後に、もう一度まとめてお伝えすると
▶︎企画考案は5大要素が鍵となる
▶︎企画考案につまづいてしまう方は共通した特徴がある
▶︎強制的にできる環境をつくるとグッと前に進む
▶︎1人でできる自信がない方は出版社を活用
上記のおさらいを見直し、社会に魅力ある本が、1冊でも多く残っていくよう、私たちも精一杯書籍作りに奔走していきます。