当記事は、オンデマンド(ペーパーバック)の仕組みを活用したPOD専門出版社ブックトリップが解説しています。
Amazonで本を購入しようとする時に、「オンデマンド(ペーパーバック)」という記載を見かけた事はございませんか?
当記事では、アマゾンで本を購入しようとした時に表示されている「オンデマンド(ペーパーバック)」について解説致します。
先に結論からお伝えすると、オンデマンド(ペーパーバック)とは
「プリントオンデマンドの仕組みで発行される書籍の事」
なのですが、聞いた事もない単語かもしれませんので、順に解説致しますね。
▶ 一般書籍とオンデマンド(ペーパーバック)の違い
▶ オンデマンド(ペーパーバック)のメリット・デメリット
オンデマンド(ペーパーバック)とは?
本の形式の事であり、ハードカバー、ソフトカバー、文庫本、オンデマンド(ペーパーバック)のように、本の体裁の事を意味します。
アマゾンなどのネット書店にて注文を受けてから、紙の本として印刷し製本する仕組みを活用して作られる出版物です。
言葉だけでは、よくわからないかと思いますので、まずは実物をご欄下さい。
ハードカバーの本の体裁とは少し違っており、ソフトカバーに近い体裁となっております。
他では「オンデマンドブック」や「POD(プリントオンデマンド)」と呼ばれている
リアル書店・本の通販ストア・電子書籍ストアがひとつになっている「honto」というサービスでは、オンデマンド(ペーパーバック)ではなく、オンデマンドブックと記載されています。
また、楽天ブックスでは、POD(プリントオンデマンド)と記載されております。
PODとは=プリントオンデマンドの略であり、発注者の注文に応じて、少数からでも紙の本を印刷できるサービスです。
関連記事:プリント・オン・デマンド(POD)とは?7つの長所と4つの短所を大公開
プリントオンデマンドとオンデマンド(ペーパーバック)はどう違うの?
先程から、同じようなキーワードが混在しているので、少し混乱しそうですが、下記のように理解していれば問題ございません。
プリントオンデマンドとは?
注文があってから本が印刷されて製本される仕組みの事
オンデマンド(ペーパーバック)とは?
プリントオンデマンドの仕組みで製本された本の体裁の事
アマゾンでオンデマンド(ペーパーバック)を実際に注文してみた
アマゾンのオンデマンド(ペーパーバック)を注文してから、どれぐらいの期間で到着し、どのような状態で届くのか検証してみました。
先程よりご紹介している上記画像の書籍を注文してみることにします。
アマゾンで19/5/24に注文して、翌日の19/5/25には受け取り完了しました。
アマゾンのプライム会員だからという事もありますが、最短だと翌日には受け取る事が可能となっております。
オンデマンド(ペーパーバック)は、プリントオンデマンドの仕組みで印刷・製本・配送を行っている為、注文を受けてから印刷を開始してるのにも関わらず、このスピードはスゴイですよね?
それでは、さっそく到着した本を見てみましょう。
アマゾンのオンデマンド(ペーパーバック)の気になる体裁や中身
先程もご紹介した表紙と裏表紙から。
最後に中身である中表紙・見出し本文
ハードカバーではない事以外は、一般的な書籍と同じ印象です。
参考書籍:MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 宣伝会議
比較写真をご覧頂いてわかる通り、ソフトカバーが付いているかついていないかぐらいの差でしかない印象です。
アマゾンのオンデマンド(ペーパーバック)で出版されている本は、ISBNコード付き
アマゾンのオンデマンド(ペーパーバック)で出版されている本には、全てISBNコードが紐づけられています。
なので、日本の商品として認定されており、流通に乗せる事ができる公的な出版物という証明となります。
オンデマンド(ペーパーバック)のISBNは、アマゾン独自のバーコードとなる
上の比較写真を見ると、オンデマンド(ペーパーバック)のISBNバーコードは1段表記で、比較対象の一般書籍は2段表記になっていますよね?
2段表記なのは、JANコードの記載があるからなのです。(JANコードとは?)
アマゾンのオンデマンド(ペーパーバック)の場合は、ISBNコードを合わせた独自のバーコードを発行する事で、アマゾン内で商品管理する際、問題が起こらない為の仕様となっております。
上記の影響から、アマゾンのオンデマンド(ペーパーバック)の本には、価格が表示されない仕様となっております。
Amazonオンデマンド(ペーパーバック)のメリット・デメリット
ここまで、オンデマンド(ペーパーバック)に関する体裁や概要部分をご紹介させて頂きましたが、次にオンデマンド(ペーパーバック)のメリットデメリットをご紹介致します。
購入者視点と著者視点の両方を踏まえてご紹介致しますね。
オンデマンド(ペーパーバック)のメリット
<購入者・著者メリット>
・絶版や廃版がない為、半永久的に購入できる
・1冊からでも出版可能
・出版にかかる費用が低コスト(BTの費用に繋げるか検討)
・改訂版を低コストで再販可能
・在庫負担がなく、保管費用も必要なし
・ページ色はカラーも対応可
これまで、ご紹介できていない項目も含めて、上記にメリットを記載させて頂きました。
そもそもこれまで、紙の書籍を出版する際は、先に印刷し、在庫負担としてかかえる必要がありましたが、その負担分を抱えずして、紙の書籍を出版できる仕組みがオンデマンド(ペーパーバック)であります。
オンデマンド(ペーパーバック)のデメリット
<購入者・著者デメリット>
・体裁が若干見劣りする
・ハードカバーとして出版できない
・価格表示されない
・基本、アマゾンを含むネット書店のみでしか注文できない
メリットも数多くありますが、上記のようなデメリットも存在します。
オンデマンド(ペーパーバック)は、本としての体裁に拘る方にとって、物足りなさを感じてしまう事も事実です。
また、ネット書店での購入が基本となる為、高齢の方にとっては、馴染みのない購入方法で困ってしまう方も、一定数おられます。
まとめ
オンデマンド(ペーパーバック)の意味や体裁についてご紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
オンデマンド(ペーパーバック)は、出版業界の新たな形態であり、徐々に市場が拡大傾向にあります。
出版業界はオワコンと言われているが、今後、出版業界がどうなるのか、下記記事にて分析しております。
>> 【2020最新】出版業界の今後はどうなる?市場規模データから紐解いてみた
今後、書店での購入はさらに減少し、ネット書店での購入が増加すると予想されております。
もし、書き溜めている原稿があったり、出版を検討している方は、オンデマンド出版も検討してみる事をおススメ致します。