はじめに
この度は、本書を手に取っていただき、ありがとうございます。
この本では、「これから犬を迎えたい」というご家族の手助けになれば良いな、という思いで話を進めていきます。
とはいえ、当然、「今困っています」という方にも読んでいただけるような内容を目指しています。
この本の内容は、私が、「犬の問題行動専門のトレーナー」として仕事をしてきた20年ほどの経験と、その実例を基に書き記しています。
なので、「他の本にはこんなこと書いてないよね?」と、思うことが多々出てくると思いますが、本の内容を実践すれば、犬との生活が楽しいものになるということを実感していただけるのではないかなと思います。
私のモットーは、「犬との生活をより良いものに。うちの子良い子」です。
そのために必要なものは、「服従訓練ではなく、犬を犬らしく育てること」であると結論づけました。
そして、それを教えてくれたのが、うちの最初の看板犬、アラスカン・マラミュートの「ロキ」でした。なので、私のしつけ方はそのほとんどが、ロキに教わったものです。
当然、それ以外の知識もありますが、第2章の「遊びは魔法」。主にこのことを私に教えてくれたのは、ロキでした。
「犬と遊ぶだけで、犬が良い子になるとは思えない」と思っている人は、ぜひとも、実際に「犬と犬らしく」遊んでみてください。遊べば遊ぶほどに、子犬の問題行動が激減していくのを実感できると思います。
犬を、犬らしく良い子に育てる。そのために必要なことを、できるだけ簡単に説明していきたいと思います。
第1章の「子犬を迎えるにあたって」では、迎える前に知っておいてほしいことを。
第2章では、「遊びは魔法」のようなものである、ということを。
第3章は、「子犬の反抗期」とはなんなのか? それを、分かりやすく。
最後の第4章は、「犬の問題行動」について。ここでは、犬のよくある問題行動の説明をします。
できる限りやさしく、そして実践できるように、これらのことを説明していきたいと、そう思っています。
前置きが長くなってしまいましたが、これから本編が始まります。
どうぞ、最後まで楽しんでいただければと思います。