(二)モラルハラスメントを起こす人の特徴
モラルハラスメントを起こす人の特徴として、次の項目をご参照ください。判断基準にも個人差を生じることがあり、「該当するか否か?」は千差万別となりますが、事例も含め、一定の基準をもとに判断をお願いします。
モラルハラスメントの事例には聞くに堪えない内容もありますので、予めご了承をお願いします。
自己愛が著しく強い
自己愛が強い人は失敗から学べないという特徴があります。失敗という認識が弱く、失敗と認めず、自己を優先させるため、同じミスを繰り返してしまうのです。
また、相手や周囲の気持ちに配慮することができず、自己都合を優先します。
どう考えても個人的な都合を一方的に主張されるので、こちらは呆れてしまいます。
「こちらの気持ちも分かって欲しい」と思い、伝えようとしても、会話のキャッチボールが成り立たない場合が多いです。
他人からの評価は低いが、自己評価のみが際立って高い
周囲の人から過剰に「認められたい」というコンプレックスがあり、他人からの評価に過敏に反応します。しかし、他人からの評価は低く、それとは対照的に、自己評価が高く、自己満足に終始しがちです。
これらは「自分ほど仕事のできる人はいない」という過信や、努力の怠慢に繋がります。客観的判断力が低く、周囲との協調性にも問題がある場合も少なくありません。自己評価のみが高い事は周囲の人にも自然と伝わります。プライドが高く、傷付きやすいのも特徴的です。
自分の価値観を人に強く押し付ける
人の考え方や価値観は千差万別のはずですが、それらに配慮することができず、自分の価値観を人に強く押し付けます。自分の価値観のみが正しいことを主張するのです。
「酒が飲めない人は仕事もできない」「焼き肉を食べる時はライスを注文してはいけない」など、非常に歪んだ価値観を持っていることも特徴的です。世代間ギャップが生じ、問題が起きた場合にも「昔はこれが当たり前だった」と、人の思考に配慮しないだけではなく、〝時代遅れ〟を象徴することも少なくありません。
人に「認められたい」ため、他人の言動に過剰に反応することもあります。
自分の言っている事は「全て正しい、立派である」と主張する
自身の意見が却下された場合、「自分を否定された」という思考に陥ります。そうなると、「周囲の人に聞いた」などと主張し、自分を正当化する特徴があります。「誰に聞いても自分に賛成してくれている」と主張することもありますが、これは周囲の人は賛成したのではなく、穏便に済ませようとして無難な返答をしたに過ぎません。「自分の主張が正しい」と言い張り、無理な説得をしようとする事で、規約にない独自のルールを勝手に作る事も少なくないのです。
また、「あなたが言っていることは間違っている」とは誰も言っていないのに、突然「自分は立派である」ことを主張します。「取引先の上役に褒められた話」「資格試験に一発で合格した話」など、自分が立派であることを主張するものの、話の内容が誇張であることを周囲の人に容易に悟られます。
自己正当化思考が強いのも特徴です。周囲の人から不公平だと感じる発言をされると、攻撃的な態度で怒りを露わにする一方で、自分が不公平な発言をする事は許されると考えます。