1匹の犬と1人の愉快な旅で、楽しく関西弁で英語に触れる

本書の読みどころ

大阪でママと暮らす犬のコウちゃん。ある日、ママが女の子をホームステイさせると言い出した。空港でコウちゃんが出会ったのはイギリスからやって来た女の子サラ。コウちゃんはサラに大阪や京都の名所を案内する為に、英語を猛勉強。1匹の犬と1人の愉快な旅で、楽しく関西弁で英語に触れる事が出来る、英語と日本語の対訳形式の本です。

著者紹介

コウちゃんとサラのホームステイ

伊野波 君枝

大阪生まれ。
学生の頃に英語という初めての外国語を学んだ時に、外国にはこんな言葉があるのかと知り、それ以来英語に興味を持ち、熱心に英語を勉強した。
そのうち将来は英語の教師になりたいという夢を抱き、某有名英会話スクールの教師になった。

教師生活の後、イギリスに留学。帰国後、英会話スクールを立ち上げ、生きた英会話を話せる生徒を沢山育てたいと思う様になり、熱心に指導。
初心者でも英語に興味が持てる様に、関西弁で英語と日本語の対訳で初出版した。

コウちゃん 関西国際空港でサラと出会う

僕はコウ。大阪の堺に住んでます。おうちは、パパとママと僕の三人暮らし。
いつも二人は僕の事を、もふもふのコウちゃん言うて可愛がってくれるんで、楽しい毎日を過ごしてます。
せやけど、なんだか今日はママの様子がおかしいんです。

ママ「コウちゃん、今日からお姉ちゃんが来るのよ。これからお迎えに行こうね」
“Kou-chan, you are getting a sister today. We’re going to pick her up now.”

コウ「お姉ちゃん? お迎えに行くってどこに?」
“A sister ? Where are we picking her up ?”

ママ「関西国際空港やで。今からお出かけしようね」
“From Kansai Airport ! Let’s go !”

コウ「お出かけやて? 大嫌いなケージに入れられるんかい」
“We are going out ? Do I have to get in that awful cage again?”

ママはこうなったら話が早いんです。僕が嫌がっても、もうあきません。ケージに入れられて早速お外。
とはいうても、お出かけするのは悪くない気分ですわ。ずいぶんいいお天気。
景色がきれいやなぁ。気分もはずむわ。
そういえば、ママはお姉ちゃんを迎えに関西国際空港に行くって言ってたけど、どういうことなんやろう?

コウ「ママ、お姉ちゃんを迎えに行くって、どういうことなん?」
“Mam, what did you mean with “getting a sister” ?”

ママ「ふふふ、それは後のお楽しみ」
“Haha, I’ll save that for later.”

ママはそういって何も教えてくれません。うーん、なんでやろ? そうこうしているうちに車はあっという間に関西国際空港に。

ママ「コウちゃんのお姉ちゃんになる人は、イギリスから来るんや で。もうそろそろ到着ロビーに着いてる頃やから急ごうね」
“The person who will become your sister is from The United Kingdom. She should be arriving soon, so let’s hurry.”

コウ「イギリスやて? ええええ!」
“From The United Kingdom ? Whaaat ?!”

ママの爆弾発言で、僕はビックリ! お姉ちゃんができるだけでも びっくりやのに、イギリスから来るって︙。
ママに連れられて到着ロビーに上がった時、僕は青い目のお姉ちゃんに会えて感動してしまった。

ママ「サラちゃん、いらっしゃい。遠くまでよく来てくれたわね。疲れたでしょう?」
“Welcome (to Japan), Sarah ! It was a long journey, Are you tired ?”

サラ「ううん、あら、それより可愛いワンちゃん」
“Not really ! But aww, what a cute dog !”

ママ「コウちゃんっていうのよ。今日からおうちで一緒に過ごしてもらうから」
“He is called Kou-chan. She will be living with us for some time.”

サラ「ハーイ、コウちゃん。私はサラっていうのよ。よろしくね」
“Hi Kou-chan ! I’m Sarah. Nice to meet you !”

ストレートな金色の髪。透き通った青い目。ケージ越しに見たサラっていう人が、今日からお姉ちゃんになる人とは思えなかった。

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